0歳児の生活と育ちにとって、遊びは重要な意味を持ちます。興味や発達に合わせた遊びを取り入れることでさまざまな刺激を受け、赤ちゃんは成長していくからです。では、どんな遊びが0歳児にとって最適な遊びなのでしょうか?
具体的におすすめな遊びを、遊んであげるときのポイントを含めてご紹介します。
目次
0歳児が大好きなふれあい遊び
0歳児の遊びは、信頼できる大人に抱かれてあやされることから始まります。大人と十分にスキンシップをとりながらふれあい遊びを楽しむことで、赤ちゃんは安心感を得たり、心地よさを感じるのです。
赤ちゃんと遊んであげるときには、目を合わせてあやしたり話しかけることがポイント。0歳児におすすめのふれあい遊びをご紹介します。
布遊び
ガーゼやタオル、オーガンジーなどの柔らかな布を使った遊びは、ふれあい遊びに最適です。例えば、布で顔を隠して「いないいないばあっ」。隠れていた顔が表れる楽しさから、赤ちゃんに人気の遊びです。大好きなお母さん、お父さんの顔が見えたら、赤ちゃんが喜ぶこと間違いなし。
他にも、赤ちゃんに優しく風を送ってあげたり、布を両手で丸めて握り「ポン」と飛び出させてみるなど、工夫次第で何通りもの遊びができます。赤ちゃんの反応を見ながら、繰り返し行ってみましょう。
手遊び
歌をうたいながら手を動かす手遊びも、赤ちゃんが大好きな遊びです。ふれあいを楽しめるおすすめの手遊びが「一本橋こちょこちょ」。手のひらで行うことが多いですが、ねんねの時期には、身体全体に触れながら楽しんでみましょう。
- 赤ちゃんを仰向けに寝かせる
- 「一本橋こちょこちょ」お腹を一本指でなでて、優しくくすぐる
- 「たたいてなでて」両手で身体を優しくなでる
- 「階段のぼって」人差し指と中指を使って、足からお腹にかけてのぼっていく
- 「こちょこちょこちょ」全身を優しくくすぐる
手のあたたかさを全身で感じられるので、ねんねの時期から楽しめるおすすめの手遊びです。
わらべうた
「わらべうた」とは、日本に昔から伝わる子どもの遊び歌です。ゆったりとしたリズムで行うことがポイント。0歳児におすすめのわらべうた「うまはとしとし」をご紹介します。
- 大人は足を伸ばして座り、お座りができる赤ちゃんは足の上に座らせる。ねんねの赤ちゃんは足の上に仰向けに寝かせる。
- 「うまはとしとし ないてもつよい うまはつよいから のりてさんもつよい」と歌いながら、足を上下に優しく揺らす。
お座りが安定している場合には、向かい合って顔を見ながら両手をつないで行うと良いでしょう。お座りが不安定な場合には、大人の顔と反対側を向かせ、赤ちゃんの身体を大人に寄りかからせるようにします。揺らす時にはゆっくりと。「のりてさん」の部分を赤ちゃんの名前に変えてあげることもおすすめです。
聞いたり見たりする遊び
0歳児は早い時期から音を聞き取り、音に反応します。また、明るい色彩を好み、絵本などを見て喜ぶことも。まずは、大人が音の出るおもちゃを鳴らしたり、積極的に語りかけたり歌をうたったりしてあげましょう。
次第に自分でも音の出るおもちゃに手を伸ばして鳴らすことを楽しむようになります。音の出るおもちゃは、ねんねの時期の赤ちゃんにもおすすめのおもちゃです。
また、オルゴールの音楽など、心地よい音楽を聞かせてあげることも効果的です。優しいメロディーを聞いたり、大好きなお父さん、お母さんの声での語りかけや歌は、赤ちゃんに安心感を与えます。
赤ちゃん用の絵本を選ぶときには、0歳児でも認識しやすい明るい色彩のものを選ぶと良いでしょう。
触れてつまんで感覚遊び
0歳児は、信頼できる大人に見守られているという安心感の中で、徐々に身近にある物に興味を持ち始めます。自分から手を伸ばして触れる、つまむ、引っ張るなど、物と関わりながら遊ぶようになるのです。指先でさまざまな感覚を楽しみながら遊ぶことは、指先の機能の発達を促したり、形が変化することを知り、感性が育つという効果もあります。
0歳児が身近なものに興味を持ち始めたら、手の届く場所におもちゃを置いたり、大人がやって見せることで遊ぶ楽しさを伝えてあげるようにしましょう。興味や発達に合った遊びを提案し、さまざまな感触の物に触れられる環境を作ることで、さらに興味が広がっていきます。
身近な物に興味を持ち始めた0歳児におすすめの感覚遊びをご紹介します。
落とし玩具
落とし玩具とは、穴の開いた箱の中にさまざまなパーツを落として遊ぶおもちゃです。市販の物もたくさん販売されていますし、箱やミルク缶など身近な物にパーツに合った穴を開けて、簡単に手作りもできます。
おすすめのパーツは、フィルムケースやカラーボールなど。誤飲の危険性がない物を選びましょう。指でパーツをつまんで穴に合わせて落とすという動作は、0歳児にとっては難しいものです。できたことを一緒に喜びながら取り組んでみましょう。
積み木
さまざまな形の木を積み重ねて遊ぶ「積み木」は、昔から子どもに人気のおもちゃです。初めは自分で積み重ねることが難しく、大人が積んだ積み木を崩すことを楽しむ様子が見られます。
そのうちに、大人の真似をして積めたことを喜び、形を作るようになります。大人も一緒に遊びながら、楽しさを伝えてあげましょう。
小麦粉粘土
小麦粉粘土は、小麦粉と水を混ぜて作る粘土です。食品で作るので、初めての粘土遊びにも最適。サラダ油を少量入れて滑らかな手触りにしたり、食紅を使って色をつけるのもおすすめです。塩をひとつまみ入れると傷みにくくなります。
油粘土よりも軟らかく、0歳児でも簡単にこねられることもポイントです。粘土の感触と形が変化する様子を楽しむことができます。初めてで触れることを嫌がる場合には、ビニール袋に入れて感触を楽しませても良いでしょう。
食品でできてはいますが、誤飲には十分に注意が必要です。また、小麦アレルギーがある場合には、使用は控えましょう。
新聞紙ちぎり
指先を使って新聞紙をちぎるだけのシンプルな遊びではありますが、夢中で楽しめる遊びです。指先の力が弱い0歳児にとって、新聞紙を自分の力でちぎることはなかなかできません。初めは大人が切り込みを入れてあげると、ちぎりやすいのでおすすめです。
ちぎった新聞紙を雪のように降らせてみたり、丸めて投げてみたりと、ちぎった後も遊びが広がります。誤飲には十分に注意し、必ず大人が傍について遊ばせましょう。
全身を使った遊びで発達を促す
全身を使った遊びは、楽しみながら運動機能の発達を促すことができます。身体を動かして移動することで、探索活動を楽しんだり、身体を動かす心地よさを感じるという効果もあります。0歳児が十分に身体を動かして遊べる環境作りを行い、全身を使った遊びを積極的に取り入れてみましょう。
0歳児におすすめの、全身を使った遊びをご紹介します。
トンネルくぐり
ハイハイでトンネルの中をくぐる遊びは、0歳児に人気の遊びです。市販のトンネルも販売されていますが、マットレスを支えてあげたり、大きな段ボールの底をくり抜くだけでも簡単に手作りできます。
トンネルをくぐるということは、0歳児にとって大きな挑戦です。初めは怖がる場合もありますが、反対側から呼んであげると安心してくぐることができます。
手作りをする場合には、トンネルが崩れたりつぶれてしまわないように、注意しましょう。
手押し車
伝い歩きができるようになった赤ちゃんにおすすめなのが、手押し車です。車輪がついており、手で押して進むタイプが一般的。軽すぎるものは車輪が早く回りすぎてしまい、足がついていかず怪我の危険性がありますので、注意しましょう。木製の物やプラスチック製の物、音が出て遊べる仕掛けがついている物などさまざまなタイプがありますので、赤ちゃんの興味や発達に合わせて選ぶことが大切です。
また、市販のものでなくても、赤ちゃんがつかまり立ちをしやすい高さの段ボールでも代用できます。段ボールのままだと軽すぎるので、中に重しとなるおもちゃなどを入れてふたを閉じ、箱を押しながら歩けるようにしてあげましょう。重しを入れれば早く進みすぎないので、つたい歩きを始めたばかりの赤ちゃんにもおすすめです。
まとめ
ふれあい遊びや音を楽しむ遊びなど、月齢の低い0歳児でも楽しめる遊びはたくさんあります。ポイントは、赤ちゃんとふれあいながら遊んであげることです。興味の広がりや運動機能の発達によってさらに遊びは広がりますので、指先を使った感覚遊びや全身を使った遊びが十分にできるような環境を整えてあげましょう。