0歳児の育児に欠かせない愛着関係の築きとは?受け止め方が重要

0歳児の育児には、特定の大人との愛着関係の築きが欠かせません。特定の大人との密な結びつきがあるからこそ、周囲の人や環境に興味を抱くようになるのです。

0歳児育児に不可欠な愛着関係の築き方、そして甘えを受け止める重要性について解説します。

新生児と特定の大人との愛着関係

生まれたばかりの赤ちゃんは、自分では何もできません。だからこそ感覚の全てを、お母さんや一番身近にいる特定の大人に向けて、全身で覚えようとします。赤ちゃん自身が自分の身を守るための、本能であると言えるでしょう。

抱かれたときの皮膚の感覚や匂い、声の違いなどに全ての五感を働かせることで、愛着関係を築こうとしているのです。赤ちゃんと深く関わる大人は、そんな赤ちゃんの要求に耳を傾け、不快を取り除いてあげる必要があります。不快を取り除いてもらうことで、さらに大人に対して信頼感を抱くようになるのです。

また、赤ちゃんと十分なスキンシップをとることも大切です。お母さんのお腹の中で守られてきた赤ちゃんは、抱かれることで安心します。生まれた瞬間から愛着関係の築きは始まっているのです。五感全てを働かせて愛着関係を築こうとしている赤ちゃんに答え、密なコミュニケーションをとるようにしましょう。

周囲の環境への興味と好奇心

特定の大人との愛着関係が築けた赤ちゃんは、徐々に周囲の人や物にも興味を広げ、好奇心を持ち始めます。赤ちゃんを抱いていると、周囲を見回したり、身を乗り出す姿が見られるようになるでしょう。信頼できる大人に抱かれている安心感があるからこそ、赤ちゃんは周囲の環境に興味を持ち、次第に受け入れていくのです。

生後7ヶ月頃に始まる人見知りは、知っている人と見知らぬ人の識別ができるようになったことを表しています。知らない人を見ると、じっと見つめてから泣き出す姿が見られることもあります。興味はあるけれど、見知らぬ人に不安を抱いている状態です。特定の大人以外との、人間関係を広げていく時期になったことも示しています。人見知りが激しく、悩むご両親も多いですが、赤ちゃんの成長の一つとして、焦らずに見守りましょう。

それとともに、周囲の方に理解をしてもらうことも大切です。反対に、月齢の小さいうちから大勢の人と密に関わりながら過ごしてきた赤ちゃんは、人見知りをしない場合もありますが、心配する必要はありません。赤ちゃんの個性として受け止めましょう。

愛着関係が築けた大人の存在で、赤ちゃんは徐々に自分の世界を広げていきます。ときどき振り返りながらも、傍を離れて遊べるようになるのも、信頼できる大人との愛着関係があるからこそです。

0歳児に欠かせない甘えの受け止め方

親子

0歳児は、自分を大切にしてくれる大人に対して、よく甘えます。お腹が空いた、眠たいなどの生理的欲求以外に、「抱っこをしてほしい」「かまってほしい」と泣いて求めるようになるのです。そして、甘えを十分に受け止めてもらった経験から、人を信頼することを学びます。

0歳児に欠かせない甘えの受け止め方について、具体的に見ていきましょう。

赤ちゃんの要求に耳を傾ける

甘えを受け止めるためには、赤ちゃんが「甘えたい」と感じていることに気付く必要があります。初めは、お腹が空いて泣いているのか、眠たくて泣いているのか、それとも甘えたくて泣いているのかがわからないかもしれません。しかし、空腹や眠たいなどの不快感を取り除いたとしても泣いている場合は、甘えたくて泣いている可能性が高いでしょう。

赤ちゃんの要求を受け入れる

赤ちゃんの「甘えたい」という要求に気付けたら、要求を受け入れてあげましょう。ゆったりとした気持ちで抱っこをして、甘えを受け止めることで、赤ちゃんは満たされた気持ちになり、泣き止むことも少なくありません。

赤ちゃんの要求に十分に答えてあげることで、赤ちゃんは人との欲求のあり方を学びます。これは、コミュニケーション能力を育てる第一歩でもあります。

甘えを受け入れるタイミングをつかむ

赤ちゃんは大人に甘えを受け入れてもらうことで、満たされた気持ちになりますが、いつでも抱いていれば良いというわけではありません。自分の世界に入って遊んだり、周囲のものに興味を持つことで、お座りやハイハイなどの発達につながります。そのため、赤ちゃんの様子をよく観察して、甘えを受け入れるタイミングをつかむことが大切です。

手や足といった自分の身体や、周囲の物、おもちゃなどに興味を持って遊んでいるときには、安全な環境を整えて見守るようにしましょう。

赤ちゃんとのスキンシップ

赤ちゃんは、大人とのスキンシップが大好きです。安心できる腕の中に抱かれ、優しく語りかけられることで、「心地よい」という感覚を覚えます。

抱くことはもちろんですが、遊びながらの触れ合いもスキンシップとしておすすめです。身体をなでたり、歌をうたいながら手足を動かすなど、身体全体で触れ合うことで、赤ちゃんは五感全てで安心できる大人の存在を感じます。その触れ合いが絆を強め、人への信頼感を学んでいくのです。赤ちゃんとのスキンシップは、愛着関係の築きに重要な意味を持ちます。

まとめ

子ども

特定の大人との愛着関係を築くことで、0歳児は周囲の環境に興味や好奇心を持ち、人への信頼感を学びます。生まれた瞬間から自分を守ってくれる大人を感じ、覚えようとする赤ちゃん。大人もそんな赤ちゃんに答え、十分に甘えを受け止め、スキンシップをとることが大切です。

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス
現在、都内22の認可保育園と認定こども園を運営する「社会福祉法人東京児童協会」と、企業主導型保育園や学童保育の運営、海外への保育事業を展開する「株式会社ONE ROOF」が主体となり、新しい子育て社会を実現していくネットワークです。