都内に22の保育園を運営する東京児童協会。各園では、さまざまな催し物が開催されていますが、コロナ禍ゆえ、中止になったり、延期になったり、縮小したりなど、内容を大幅に変更することも多くなってきたここ数年。そんななか、少しずつその形も変化をみせています。
そこで今回は、東京児童協会が運営する保育園のひとつ、隅田川の支流小名木川沿いにある「江東区白河かもめ保育園」で開催されたお誕生日会をレポートします。
コロナ禍におけるお誕生日会の開催
ほぼ毎月開催されるお誕生日会。コロナ禍以前は子どもたちが劇を行い、その劇中の物語の世界観を再現したランチメニューの提供なども行っていました。
ですが、withコロナの2022年は、例年行っていた劇をするのではなく、新たな取り組みの中でお誕生日会を開催しました。
今回のお誕生日会は、ギターを抱えて登場した同園の大竹園長の「これから楽しいお誕生会が始まるよ〜!」の掛け声でスタート!
ギターでポップな音を奏でながらジェスチャーゲームでその場を盛り上げます。
次にこの日の主役、当月お誕生日を迎える子どもたちが一人ひとり名前を呼ばれてみんなの前に登場。いつも顔を合わせているお友だち同士でも、あらためて紹介をされると、ちょっぴり照れくさくて思わずうつむき加減になる子どもたち。
そこで、緊張をほぐすように保育士の先生が優しくインタビューを始めます。「好きな食べ物は?」「好きな遊びは?」「大きくなったら何になりたい?」などの質問に、緊張しながらもしっかりと答えを発表する、新・6歳の子どもたち。
緊張もほぐれたころ、大竹園長から手作りメダルの授与。首からメダルをかけてもらってみんなハッピーな表情を浮かべます。さらに大竹先生のギターの演奏に合わせて「ハッピーバースデー」ソングを全員でプレゼント!と…楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
じつはこのお誕生日会を心待ちにしていたスペシャルゲストが教室の外から参加していました。それは、本日主役の子どもたちの保護者です。コロナ禍ということもあり、短時間かつ教室の外からではありますが、保育園での様子や、お誕生日会という特別な時間を目の前で見られるのは、保護者としてもとてもうれしいもの。子どもの成長を実感できる貴重な機会です。
お誕生日会を見学した保護者は、「コロナもあって、2年ぶりに保育の様子を見られたで良かったです」「普段自宅で見る様子とは違った姿が見られました!」など、短い時間ながらも「特別な時間」を過ごせたことに喜びもひとしお。
お誕生日会ならではの特別なランチメニュー
保護者の見学を終え、次はランチタイム。この日のランチは、子どもたちが大好きなミートソース、春野菜のピクルス、コーンスープ、フルーツ2種盛、牛乳。
さらに、お誕生日会ならではの「チーズケーキ」も特別にメニュー入りし、子どもたちも大喜び。
特別ランチメニューに、この日主役の子どもたちもご覧の通り、その味に大満足の様子。それもそのはず、じつは同園のシェフ・志賀さんは、かつてミシュラン星を獲得したレストランに勤務していた過去もある調理のプロフェッショナル。
もともと東京児童協会が運営する園に子どもを預けていた保護者の1人だったものの、縁あって保育園の調理師として活躍すること早18年。
そんな一流のシェフが細かいところまでこだわって作るメニューは言わずもがな最高においしい!
SNSやズームでお誕生日会の様子を配信!
コロナ前までは、お誕生日の子どもの保護者を園に招き、一緒に食事をしていたそう。ですが、現状はなかなか厳しいのが現実。そこで大竹園長は、SNSを活用することに。
この日のメニューのポイントを同園のシェフ・志賀さんにインタビューしながら園長自ら動画を撮影し、園の公式のSNSで配信!
実際にメニューを考案・調理したシェフから一つひとつメニューを解説してもらえる機会はなかなかないうえ、ましてやSNS上でその様子を目でも楽しめるまたとない機会。コロナ禍ゆえの今回初めての取り組みでしたが、保護者にとってもきっとうれしいに違いありません。
保育の様子をズームで配信!
さらに、午後からは子どもたちが教室で過ごす様子をズームで生配信する機会も設けられました。これは、東京児童協会の他の園で行った際、大好評だったという経緯があり、同園でも初めて取り入れられました。実際に足を運んで目の前で見ることがかなわないコロナ禍でも、画面を通して我が子の保育園の様子が見られる貴重な機会になりました。
「変化を好まない人は多いものの、ほんの少し変えたり、新しい取り組みを行ったりすることで、コロナ禍であっても、子どもも保護者も楽しむ機会につながることもありますよね」と大竹園長。
江東区白河かもめ保育園では、現状に満足することなく、コロナ禍だからこそ、さまざまな新しい取り組みを日々模索し、みんなが楽しめる&安全な保育を日々行っています。次の催し物はどんな取り組みが行われるのでしょうか?