都内に22園を運営する東京児童協会では、さまざまなアート体験で子どもの自主性を育む活動を行っています。現役大学教授でもある杉山貴洋先生(以下、杉先生)を指南役として招き、ユニークな創作活動を手掛けてきました。
今回は、東京都新宿にある「富久ソラのこども園ちいさなうちゅう」で実施されたクリスマスの創作活動に密着、当日の様子をレポートします。
杉先生によるクリスマスにぴったりなアート教室を開催!
白梅学園大学子ども学部発達臨床学科教授として活躍、幼児教育にも造詣が深い杉先生は、東京児童協会が運営する各保育園を巡り、ユニークなアート活動「杉アート」を行っています。以前は、「江東区南砂さくら保育園」で、仕掛けのあるおうち作りを行いました。
今回は、新宿区の「富久ソラのこども園ちいさなうちゅう」で、冬の風物詩「クリスマス」にちなんだアート教室を開催!
杉先生の「みんなで挨拶をしましょう!」と、全員で元気いっぱいの「おはようございます!」でスタートした「杉アート」。
毎回ホワイトボードにはテーマが掲げられます。今回は、「アートでクリスマスツリーだいさくせん」。
また、当日の手順をわかりやすくホワイトボードに貼って、さらに全員で声に出して理解力を深める工程は、杉アートではおなじみの光景。抑揚のあるリズミカルな話し方も杉先生ならでは。
軽快にスタートした杉アート。創作前に「サンタクロースの相棒はだれ?」というクイズが出題。「1番トナカイ・2番トラかい?・3番トノサマかい?」のユニークな三択方式に、思わずみんなから笑顔がこぼれます。
今回みんながチャレンジするのは、光るクリスマスツリー作り!
はじめの工程は、クリスマスツリーの本体となる扇型に切られたトレーシングペーパーに、ステンシルをしていきます。
雪と星、ハート型に切り取られた型の上からローラーで好きな形を好きな場所に、好きな色で塗る作業は楽しい! 子どもたちの自由な発想で色とりどりのクリスマスツリーにデザインされていきます。
しっかり乾かしたあとは、両面テープを使って立体的な円錐になると、いっそうツリー感が増してきます。まるで帽子のような形状に、思わず被らずにはいられない!?
星型の色紙に好きな絵を描いてはさみでカット、クリスマスツリーのトップ飾りに。
顔を描いたり、きれいなグラデーションにしたり、個性が光るデザインの数々!
最後にキラキラのシールを貼れば、作業は完了です!
じつはこれだけではなく、さらに大きな巨大クリスマスツリーとリース作りにも挑戦しました。
より大きな型紙のクリスマスツリーとリースに、みんなでペイントを施していきます。
背景をペイントしたあとは、今度はミニクリスマスツリー同様にステンシル! みんなで力を合わせて創作した大きなツリーは、まさにアートな作品。
最後は杉先生と保育士によって、それぞれのパーツを組み合わせれば、平面的だった巨大クリスマスツリーが立体的に大変身!
クリスマスツリーといえば、飾り付けもはずせません。
お手本を参考に、それぞれが描いたかわいい紙の飾り付けを貼ってデコレーションで最後の仕上げ。
これで、各自が創作したミニクリスマスツリーと、みんなで協力して創作した巨大クリスマスツリー&リースが完成!
ミニクリスマスツリーは、ミニライトの上から被せれば、光を放つ幻想的なアート作品にバージョンアップ。
みんなの頑張りのかいあって、園内の一室は12月らしくクリスマス一色のアートな空間に様変わり。
子どもたちにとってアート体験は、楽しいのはもちろん、創作する過程で発想を伸ばしたり、豊かな心を育む一助になったり。アート体験が子どもに及ぼす好影響は、無限にあるのかもしれませんね!