東京駅から徒歩3分に位置する、東京児童協会運営の認定こども園「昭和こども園」は、2023年に開園した同協会23園目の施設。国内屈指のビジネス街だけに、周囲には高層ビル群が立ち並んでいます。そんな環境にある新しい保育園で、地域とのつながりを目的とした課外活動の一貫として、園児による企業見学が行われました。
保護者からの提案がきっかけに、企業見学を実施
企業見学は、「昭和こども園」にとって初の試み。実施のきっかけは、昨年度岩本園長が在園していた「花房山目黒駅前保育園333」で、同ビル内の企業に見学をした園児の保護者からの提案でした。
その保護者が勤務する企業が「昭和こども園」からほど近い位置にあったこともあり、企業に掛け合ってくれたそう。
地域とのさまざまな交流は、子どもたちにとって、その土地の歴史を知るきっかけになったり、社会を学べる良い機会になったりなど、そのメリットは大きいと話してくれた岩本園長。
こうして、ご縁に感謝するとともに、企業見学が実施されました。
住友生命を見学
園児たちの見学を快く受け入れてくれたのは、「住友生命保険相互会社・本社(以下、住友生命)」。昭和こども園のビルを出ると目の前にある「東京ミッドタウン八重洲」の高層階にあります。
企業見学前には、園長先生から見学する企業名や予定を簡単に説明。今回参加する4〜5歳の子どもたちは、ちょっぴり緊張しつつも、「どんなところだろう?どんな人がいるんだろう?」と好奇心を掻き立てられます。
さっそく保育園があるビルを出て向かいにある「東京ミッドタウン八重洲」の高層階へ。
少々緊張した面持ちで大きなエレベーターに乗りこみます。
目的の階に降り、大きな窓からは、ビル群や線路、スカイツリーなど、都心ならではの光景が広がっています。線路を走る電車を指差し「山手線だ!」と子どもたち。日常の景色とはまた違ったシチュエーションを楽しみます。
いざ住友生命に入ると、優しいスタッフたちがお出迎えしてくれました。
アテンド役のスタッフから「ここの会社の名前わかる人〜?」という質問には、みんなで声をそろえて「住友生命!」と、元気に解答。
笑顔で対応してくれるスタッフに、子どもたちの緊張も次第にほぐれ、いよいよオフィスエリアの見学へ!
移動するエレベーターの中で、住友生命で働く人は全社で4万人いること、住友生命の本社には2,000人が働ける環境があることを教えてもらい、びっくりする場面も。
案内されたオフィスエリアには、通常のデスクやチェアはもちろん、大きなクッションやテント、アウトドアチェア、ボックスタイプの個室などがレイアウトされ、たくさんの人たちが働いています。
初めての「会社」の空気感に少々圧倒されたものの、クッションや椅子に座って、その場の雰囲気にも少しずつ慣れてきた様子の子どもたち。
ほかにもカフェエリアなど、なかなか見る機会のない“企業の環境”を見学しました。
最後は、初めての名刺交換と簡単なクイズに挑戦。個々に用意してくれていたビッグサイズの名刺には、社名や自分の名前が印字されています。
名刺交換の役割が自己紹介の一貫だということを教わりつつ、住友生命のスタッフやお友だちと初めての名刺交換を無事に終えました。
さらに住友生命に関するクイズでは、全問正解したご褒美に、人気キャラクターのファイルが全員にプレゼントされました。
こうしてあっという間に企業見学が終了。たくさんの大人が働く初めての環境に、最初こそ緊張気味の子どもたちでしたが、社員の人たちが笑顔で挨拶をしてくれたり、手を振ってくれたりと、温かく迎えてくれたおかげで、「楽しかった!」と子どもたち。有意義な時間を過ごすことができました。
今後は、同園のビル内にあるパン屋さんの見学予定もあるそう。地域の人たちとふれあうことは、子どもたちにとって地域や社会とのつながりをより感じられるいい機会ですね。