
「2歳児におすすめの手遊び歌が知りたい」
「手遊び歌をしてもいまいち盛り上がらない…」
など、2歳の子と一緒に楽しめる手遊び歌を探している方も多いでしょう。
保育園や幼稚園でも取り入れられている手遊び歌ですが、実は家庭でも親子で楽しめるものがたくさんあります。しかし、思うように盛り上がらなかったり、子どもが興味を示してくれなかったりすることもありますよね。
そこで今回は、保育現場を詳しく知る当法人の知見を活かし、2歳児と一緒に楽しめる手遊び歌を合計16選紹介します。子どもと楽しく盛り上がるためのポイントや、注意点も解説していますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
2歳児と手遊び歌をするねらい
2歳児と手遊び歌をするねらいは、2歳児の成長に合わせた言葉や動き、集中して聞く力などを育むことです。
厚生労働省が公表している「保育所保育指針について」によると、2歳児は以下のような発達・発育の特徴があるといわれています。
発声、構音機能も急速に発達して、発声はより明瞭になり、語いの増加もめざましく、日常生活に必要な言葉も分かるようになり、自分のしたいこと、してほしいことを言葉で表出できるようになる。このような発達を背景に行動はより自由になり、行動範囲も広がり、他の子どもとの関わりを少しずつ求めるようになる。(中略)
日々の生活の中での新たな体験は、子どもの関心や探索意欲を高め、そこで得られた喜びや感動や発見を、自分に共感してくれる保育士や友達に一心に伝えようとし、一緒に体験したいと望むようになる。 |
2歳児は、これまでと比べて社会的な行動や意思決定を求めるような行動が見られるようになります。たとえば、「イヤイヤ期」と呼ばれるような行動は、心身の成長による変化も要因の一つです。
手遊び歌は、歌と手の動きや一緒に遊ぶ保護者や保育者の表情などを観察し、真似ることで2歳児の「できた!」「もっとやってみたい!」という気持ちを育むことにつながります。
では、具体的にどのような手遊び歌が2歳児に向いているのでしょうか。次項では、2歳児と楽しめるおすすめの手遊び歌を10選紹介します。
2歳児におすすめの手遊び歌10選
ここからは、2歳児におすすめの手遊び歌を10選紹介します。中には、話を聞いて欲しいときに子どもの興味を惹ける曲や、数の基礎を学べる歌もあるので、ぜひ参考にしてください。
はじまるよ
「はじまるよ」は、幼稚園や保育園でも定番の手遊び歌です。さまざまな動物や数字が出てくるので、知育にも役立ちます。最後の「ごとごで 手はおひざ」を変えると、食事前の着席を促すのにも活用できるので、ぜひ試してみてください。
キャベツのなかから
「キャベツのなかから」は、お父さんゆびやお母さんゆびなど、指の名称を覚えるのにもおすすめの手遊び歌です。リズムに合わせて、グーとパーを入れ替える動作が意外に難しいので、できたときはたくさん褒めてあげてくださいね。
いっぽんばしこちょこちょ
「いっぽんばしこちょこちょ」は、二人で一緒に楽しむ手遊び歌です。相手の手をたどって「こちょこちょ」とくすぐる場面もあり、ふれあいや親子のコミュニケーションを図るうえでも役立ちます。くすぐる役を交代して、お互いに「くすぐり合いっこ」をして楽しんでみましょう。
いわしのひらき
「いわしのひらき」は、さまざまな魚や水の中の生き物が出てくる手遊び歌です。魚・生き物が少しずつ大きくなっていくのも特徴で、潮を吹く場面を最初は小さく、少しずつ大きくしていくことで大小の表現力が養えます。最後の「くじらのひらき」では、全身を使って「どっかーん」を表現すると盛り上がりますよ。
手をたたきましょう
「手をたたきましょう」は、長く親しまれている有名な手遊び歌の一つです。手をリズムよく叩いたり、足踏みをしたりして全身を使って楽しみましょう。喜怒哀楽の表現も含まれているので、感情表現を身振り手振りで行えるのも魅力です。
おべんとうばこのうた
「おべんとうばこのうた」は、食に興味を持ち始めた2歳児にぴったりの手遊び歌です。お弁当に入るさまざまな食材を表現できるので、基本の歌にはない「ミートボール」や「たまごやき」など、ほかの食材に歌を替えても楽しめます。
おにのパンツ
「おにのパンツ」は、着替えを自分でできるようになってくる2歳児におすすめの手遊び歌です。パンツを履く動作のほか、「つよいぞ」というパワフルな表現も含まれているので、子どもならではの「強そうなポーズ」を表現してもらうのも楽しめます。
たまごたまご
「たまごたまご」は、さまざまなたまご料理が出てくる手遊び歌です。手をグーにしてぐるぐると回す表現が中心なので、複雑な動きが難しい2歳前半のお子さまでも楽しめます。ぐるぐる腕を回すだけでなく、自分もその場で回るようなアレンジもおすすめです。
あたまかたひざポン
「あたまかたひざポン」は、体や顔の部位について、名前や位置が覚えられる手遊び歌です。ベーシックなものは「目・耳・鼻・口」という歌詞が含まれますが、ほかの部位に替えて歌うのも楽しみながら知識を身に付けられます。
さかながはねて
「さかながはねて」は、さかなが体のさまざまな部位にくっつく歌です。アレンジの幅が広いので、体の部位だけでなく身近なものや「〇○ちゃんにくっついた!」など、親子でコミュニケーションを図るのも楽しいですね。
また、手遊び歌には、季節を楽しめるものもあります。暑い時期や寒い時期ならではの歌もあるので、次項で紹介している季節の手遊び歌もぜひ楽しんでみてください。
2歳児におすすめの春夏秋冬を楽しむ手遊び歌6選
ここからは、2歳児におすすめの春夏秋冬を楽しめる季節の手遊び歌を紹介します。
身近な食べ物や季節ならではの登場人物が出てくる歌もあるので、手遊び歌を通じて季節の変化や行事を親子で一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
春・夏の手遊び歌3選
春・夏におすすめの手遊び歌を3つ紹介します。
つくしんぼ
「つくしんぼ」は、春に目にする身近なものが登場する手遊び歌です。つくしだけでなく、ちょうちょやたんぽぽなど、春ならではの歌詞を楽しめます。また、歌の後半にはもぐらやヘビなどが登場するので、生き物の真似をする動きに挑戦できるのも魅力です。
さくらんぼん
「さくらんぼん」は、初夏が旬のさくらんぼが登場する手遊び歌です。さくらんぼが揺れる様子を手遊びで表現しながら、ひげやメガネ、くまなどの真似を楽しめます。アイデア次第でさまざまな工夫ができるので、夏にむけてアイスクリームやセミの表現を加えてみるのもおすすめです。
アイスクリームをつくろう
「アイスクリームをつくろう」は、夏の暑い季節におすすめの手遊び歌です。牛乳や砂糖をまぜて、アイスクリームを作る様子を再現します。イチゴアイスやチョコレートアイスなど、さまざまな味のアイスクリームが作れるので、メロンやブドウなどほかの味に歌を替えてみるのもおすすめです。
秋・冬の手遊び歌3選
秋・冬におすすめの手遊び歌を3つ紹介します。
やきいもグーチーパー
「やきいもグーチーパー」は、サツマイモの収穫時期にあたる秋におすすめの手遊び歌です。グーチー(チョキ)パーの中でも難しい、チョキの表現が出てくるので、2歳のジェスチャーを練習するのにも役立ちます。
どんぐりころころ
「どんぐりころころ」も、秋におすすめの手遊び歌です。身近に目にする機会が多いどんぐりが登場するので、2歳児にも楽しめます。どんぐり以外にも、さまざまな生き物が登場するので、真似に挑戦してみてはいかがでしょうか。
サンタがみちを
「サンタがみちを」は、クリスマスや冬の時期にぴったりの手遊び歌です。サンタの鼻が伸びたり、首が伸びたりして、さまざまな動物に変身する様子を身振り手振りで表現できます。クリスマス前に「サンタさんをイメージさせてあげたい」という方にもおすすめです。
2歳児と手遊び歌を楽しむコツ
2歳児と手遊び歌を楽しむコツは、大人も一緒に楽しむことです。大人が楽しむことで、2歳児の「楽しそうだな」「やってみたいな」という気持ちを引き出せます。
具体的には、身振り手振りで歌に出てくるものや動物を大きく・小さく表現したり、表情も歌に合わせて変化させたりしましょう。歌声のボリュームを変化させるのも、より臨場感あふれる表現ができるのでおすすめです。
2歳児と手遊び歌をする際の注意点
2歳児と手遊び歌をする際は、以下の点に注意・配慮して行いましょう。
- ぶつかって怪我をしないように広い場所を確保する
- 難しい動きや歌詞がある歌は避ける
- 長時間行うと飽きるので短時間で遊ぶ
- 無理にさせない
- うまくできたところを褒める
手遊び歌は、曲によっては全身を使って表現するものもあります。周囲の安全に十分配慮し、転倒しても怪我をしない環境を作って遊びましょう。
また、難しい歌は避けて、集中力が続く範囲の短時間で遊ぶことが大切です。ほかの遊びに興味をもっているときは無理に誘わず、一緒にできたときはたくさん褒めてあげましょう。
お手本通りにうまく手遊びを行うことを目的とするのではなく、リズムに乗って一緒に楽しむこと、「これはなんだろう?」と興味を引き出すことが大切です。
親子でさまざまな手遊び歌にチャレンジしてみよう!
手遊び歌はバリエーションが幅広く、新しい曲もたくさん誕生しています。
また、必ずしもお手本の曲とまったく同じように歌う必要はなく、登場人物を変えたり、オリジナルの身振り手振りを作ったりして、アレンジが楽しめるのも魅力です。
手遊びを通じて親子のコミュニケーションを図り、子どもの成長を一緒に楽しみましょう。