都内に22の保育園を運営する東京児童協会では、保育士や看護師、栄養士など、さまざまな人が働いています。東京児童協会は、経済産業省が推進する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」で4年連続で認定されるなど、職員の健康増進に向けた取組みを積極的に行っています。
■健康優良法人認定制度とは?→リンク
その取組みの一環として実施されたのが、同協会運営の「花房山目黒駅前保育園333」に保育士として勤務する、E先生による”食を楽しむレシピ講座”です。その模様と素敵なレシピもご紹介します。
保育士であると同時に、3姉妹のママでもあるE先生。じつは、キャラクターを模した繊細なメニュー作りをInstagramにアップする大人気のインフルエンサー「えとにママ」としての顔も! そこで、E先生に、保育士になったきっかけや保育士として大切にしていること、さらにだれでも簡単にできるレシピを伺いました。
目次
保育士になったきっかっけは?
3人の子どもがおり、2人目までは時短勤務を利用しながら、もともと一般企業で仕事をしていました。ですが、3人目ができて産休・育休を取得したときに、今後を見据えて、育児をしながらフルタイムで働くのは厳しいと思ったのがきっかけです。
これまでの育児経験を活かせることや、子ども好きというのもあって、そこから保育士の勉強をして、保育士免許を取得しました。その後、5年間保育士として勤務しています。
給食のメニューや、食に関する取り組みは、本当にここは徹底されていると感じました。もともと料理が好きだったこともあって、食に対する思いは通じる部分があると思っています。
保育士として大切にしていること
かつての職場は激務だったこともあり、子どもたちを保育園に育ててもらっていた部分が大きかったんです。そうはいっても、案外園の中の実態ってなかなか見えなかったりしますよね。
でも、保育をする側になって、こんなにも子どもたちに愛情を注いでもらっていたんだと、あらためて実感しました。なので、「保育園は安心できる場所」だということを保護者の方に伝えていきたいです。
忙しいママたちに変わって、たくさん褒めてあげたり、たっぷりの愛情を注いであげたいと思っています!
キャラクターを模したメニュー作りを始めたきっかけは?
子どもが偏食だったことがきっかけです。少しでも子どもが食に興味を持つようになってほしいとの思いで、キャラクターの目を付けるといった簡単なことから始めて、徐々にご飯やお弁当にも少しずつ手を加えていきました。そんなとき友人から、Instagram(@etn.co_mam)に載せたら?と言われ、SNSにアップするようになりました。
キャラクターメニューの子どもたちの反応は?
じつは……肝心の偏食はなおらなかったんです(笑)。ただ、食に対してかなり興味を持ってくれたのは良かったと思っています。
好みの食を選びがちだった子は、味に敏感だからこそこだわりがあること、自分の食べたいと思う食材が常にあること、想像力が豊かなこと……、そういった一面があるということに、気付かされました。その点は本当に良かったと思っています。
じつはインスタでも発表しているのですが、年度末に、子どもたち一人ひとりに好きなメニューのランキングを出してもらっています。おもしろいのが三者三様で、それぞれ選ぶポイントが違うんです。
長女は、デザインとかキャラクターというよりは、おいしかった物を選びます。三女は、好きなキャラクターを選ぶ傾向にあります。次女はちょっとユニークで、おいしかったものももちろんですが、苦手な食材があって自分が食べられなかったメニューもランクインしているんです。たぶん印象に残ったメニューだったりするんでしょうね(笑)。
じつは、それがキャラクターメニューを作る目的の一つでもあって、催事ものや季節のものはとくに子どもの記憶に残しておきたいと思っていました。とにかく3人とも食に関しては本当に興味を持ってくれたことは、大きな収穫だと思っています。
キャラクターメニューのアイデアは?
まず最初に食べたい物を決めるのと、限られた時間の中で何ができるかを考えます。そこから調理をする過程で、これは何に見えるとか、これに似せてみようとか…そんな感じでいつも進めています。お菓子などは、こんなものがあったらいいなとイメージするものを作る場合が多いです。
キャラクターメニューを作るうえで、大切にしている部分は?
キャラクターメニューを作るうえで「おいしい」と思ってもらうように作るのは、なにより大前提だと思っています。また、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べてもらえるようにもしています。
食育が子どもたちの心を豊かに!
あえて手がかかるキャラクターメニュー作りを選んだのは、子どもの偏食改善を願う、母の愛情から。食育が子どもたちの豊かな心を育むことを、身を持って体感。そんな愛情あふれるママでありながら、現在は保育士としても活躍し、たくさんの子どもたちにも愛情を注いでいます。
インスタグラマー「えとにママ」直伝!子どもが喜ぶレシピ「お月見うさぎのライスコロッケ」
・お月見うさぎのライスコロッケ
【材料】(9個分)
冷凍カボチャ 200g(約3個)
ウインナー 3本
揚げ油 適量
(A)
ごはん 200g
ケチャップ 大さじ1
塩胡椒 適量
コンソメ 小さじ1/2
牛乳 大さじ1
(B)
パン粉 15g
粉チーズ 10g
(飾り用うさぎ)
うずらのたまご 9個
黒胡麻 適量
ケチャップ 適量
【作り方】
①カボチャにラップをして電子レンジで1分解凍する。
②カボチャの皮を取り(とらなくても食べられます)フォークでつぶし(A)を入れて全体を混ぜ合わせ、ざっと9等分にしておく。
③ラップを敷いて②を置き、1/3大に切ったウインナーを真ん中に置きラップで丸く包み込む。
④(B)を混ぜて③を置き、コロコロと衣をつける。
⑤小さ目の鍋に油を入れて火をつけ④を揚げる。コロッケが壊れない様、あまり箸などで触らず、鍋をゆっくり動かしながら全体がきつね色になるまで揚げて完成。
⑥タルタルソースやケチャップなど、お好みのソースで頂きます
(飾り用うさぎ)
①うずらの底面を切り座りを良くする。
②うずらの頭に切り込みを入れ、①の底面を半分に切り耳にする。
③ 半分に切ったストローで口に切り込みを入れる。
④黒胡麻で目(縦向き)と鼻(横向き)をつける(楊枝の先に水か油をつけると付けやすい)。
⑤コロッケに短く切った楊枝を刺して④を乗せ、ケチャップでほっぺをつける(手足をつける場合は、別途玉子を用意して小さく切ってつける)。
⑥お皿に盛り付けて完成。
お話を聞いたのは……
E先生(花房山目黒駅前保育園333)