
「1歳の子との室内遊びのバリエーションを増やしたい」
「ウチの子は身体を動かす遊びが好きなのに雨の日は遊びのアイデアがなくて困る…」
こんなお悩みをお持ちではありませんか?
1歳はハイハイからつかまり立ち、そして歩行を始める子も多く、0歳までとは違った遊びを取り入れたいと考える保護者の方も多いでしょう。
室内遊びは、自宅でできることから雨の日・風の日や、真夏・真冬などの外出が難しいときでも楽しめるのが魅力です。
今回は、保育現場を詳しく知る当法人の視点から、1歳児におすすめの室内遊びのアイデアを10選紹介します。また、実際に室内遊びをする際に注意しておきたいポイントについても解説していますので、ぜひ参考としてお役立てください。
目次
【要チェック】1歳児の発育・発達の特徴
1歳児は、言語機能や運動機能が伸びる時期で、少しずつ自我が芽生えて自己主張が出てくる特徴があります。
もちろん、個人差はありますが、0歳の頃と比べて成長を実感する機会も増えてきているのではないでしょうか。具体的に1歳児の発育・発達の特徴を見てみましょう。
- 一人歩きができるようになる
- 喃語から意味のある単語を話すようになる
- 身長の伸びや体重の増加が緩やかになる
- 自己主張し始める
- しゃがむ・低い段差の昇り降りなどができるようになる(1歳後半ごろ)
- 駆け足・ボール投げなどができるようになる(1歳後半ごろ)
1歳児と室内遊びをする際は、このような発育・発達の特徴を意識して「やりたい!」という好奇心をくすぐり、心と身体の成長につながるようなアイデアを遊びの中に取り入れていきたいですね。
これらを踏まえて次項では、実際に親子で楽しめる室内遊びのアイデアについて、1歳児の発育・発達の特徴を活かせるポイントも交えながら10選紹介していきます。
少しの準備で楽しめる遊びと、準備なしで出来る室内遊びに分けて見ていきましょう。
1歳児の室内遊び7選|すぐできる遊び・身体を動かす遊びのアイデア
1歳児と室内遊びをするときは、新たな刺激につながるような動作や「これはなんだろう?」と興味をもち、先を予測する楽しさを共有できる遊びがおすすめです。
早速具体的な室内遊びのアイデアを見ていきましょう。
積み木遊び
積み木遊びは、指でものをつまむ・掴む、力加減を調節して積み上げるなど、実は複雑な動きが求められる遊びです。最初は、一つ二つを積み上げてみるだけでも十分に楽しめます。
積み上げることに慣れてきたら、家や車のような形を作って遊んでみるのもおすすめです。
形や大きさの違いを知ったり、力加減や形を作る際の組み合わせなど、考える力を培うのにも役立ちます。
折り紙
折り紙遊びは、色の違いを理解し、指先の細かな動きを培うのにおすすめの屋内遊びです。特に1歳児は形を折ることが難しいので、丸めてボールにしてみたり、ちぎって遊ぶことから始めましょう。後片付けが面倒でなければ、紙吹雪の要領で撒いてみるのもおすすめです。
ただし、小さくちぎったり丸めたりした場合、口に入れてしまうことがあります。そのため、安全面を考慮し、必ず保護者の目の届く範囲で遊ばせてあげてください。
お絵描き
1歳児の室内遊びなら、お絵描きもおすすめです。クレパスや色鉛筆などを持たせるのはまだ不安、という場合は、書いて消せるマグネット式のお絵描きボードを活用すると良いでしょう。
マグネットボードにはペンだけでなく、三角や丸・四角などのマグネットスタンプが付属しているものもあります。
まずはスタンプで遊んでみて、慣れてきたらぐるぐるとペンで描く方法へ少しずつステップアップしていきましょう。
保護者が犬や猫、車などの簡単なイラストを描いて、「これなーんだ?」のような掛け合いを楽しむ方法もあります。
風船遊び
1歳児の室内遊びには、風船遊びもおすすめです。膨らませて飛ばすゴム風船は、割れたときの音に驚いてしまう心配があります。そこでおすすめなのが、昔ながらのおもちゃ「紙風船」です。
突然割れる心配もなく、膨らませるのも簡単なのですぐに遊べます。遊び方は、膨らませた紙風船を空中に投げて手で打ち、床に落とさないように繰り返すだけです。
1歳児には少し難しい動作ですが、強く叩くと潰れてしまうことや、風船が落ちてくるタイミングに合わせて反応するといった身体感覚を養うきっかけになるかもしれません。
カラーボール遊び
カラーボール遊びは、色とりどりのプラスチック製カラーボールを使って、的当てや玉入れなどを楽しむ遊びです。1歳後半ごろにおすすめの方法で、洗濯カゴや段ボール箱などに投げ入れて遊びます。
また、壁に段ボールやフラフープを固定し、粘着テープの粘着面が正面になるように裏返して貼り、ボールがくっつくように的を用意してみると、より楽しめるでしょう。
もし投げる動作がまだ難しいのであれば、カラーボールを色ごとに分けたり、長く並べたりして、お子さまの成長に合わせた方法で楽しんでみてくださいね。
スズランテープ遊び
スズランテープ遊びも、1歳におすすめの室内遊びです。スズランテープとは、お遊戯会や運動会などでよく使われる「ポンポン」の材料になるもので、ポリエチレンやポリプロピレンなどの素材でできている平らなビニール紐のことを指します。
簡単に細かく引き避ける点が特徴で、裂くのを楽しんだり、ポンポンを作ったりしてみるのも良いでしょう。
そのほか、任意の高さにスズランテープで屋根を貼り、ハイハイやしゃがんで潜り抜ける「トンネル遊び」にも活用できます。
サーキット遊び
サーキット遊びは、複数の障害物や運動課題(ボール投げ、ジャンプなど)を設け、スタート地点とゴール地点を同じ場所にすることで、繰り返し楽しめる運動を取り入れた遊びです。
1歳児向けのサーキット遊びを屋内で行う場合、段ボールトンネル、ボールで的当て、大型のソフト積み木で低めのジャンプ台、などを設置すると良いでしょう。
ジャンプ台の前には、マットや座布団などクッションになるものを広めに敷いておくことが大切です。転倒に備えてそばでサポートしながらチャレンジし、ゴールした際は「ゴール!」「やったね!」などと声を掛けてあげましょう。
1歳児と雨の日に準備無しでできる室内遊び3選
ここまでは、1歳児と楽しめる室内遊び全般について紹介してきました。しかし、スズランテープ遊びやカラーボール遊び、風船遊びなどは、事前に購入しておく必要があるため、急な雨の日に買い出しに行くことは難しいですよね。
そのような場合におすすめの急な雨の日でも準備なしでできる室内遊びは、以下の4つです。
- 手遊び歌
- かくれんぼ
- リトミック遊び
それぞれどのような遊びなのか、具体的な取り組み方や楽しむためのアイデアについて見ていきましょう。
手遊び歌
手遊び歌は、バリエーションも豊富にあるため、親子で遊べるものがたくさんあります。
- 結んで開いて
- やきいもグーチーパー
- いとまき
- トントントントンひげじいさん
- あたまかたひざポン
- おちたおちた
- キャベツのなかから
- グーチョキパーでなにつくろう
- さかながはねて
- いわしのひらき
数十年前からある手遊び歌も多く、タイトルを聞いただけでわかる歌もあるのではないでしょうか。手遊び歌は、歌いながらジェスチャーを通じてさまざまな動作をすることから、1歳児の発育・発達に合わせた遊びにピッタリです。
かくれんぼ
かくれんぼは、道具の準備なしですぐできる室内遊びなので、急な雨で外出できなくなったときでも楽しめます。
1歳児であればそれほど難しい場所に隠れる必要はありません。たとえば、カーテン裏に隠れた子を保護者が探しているとき、「こっちかな?それともこっちかな?」と左右から探してみるだけでも盛り上がります。
また、パペット人形やぬいぐるみなどを使って、ソファや布団などで隠し、あちこちからひょっこり出てくるような「ぬいぐるみかくれんぼ」もおすすめです。
リトミック
リトミックは、音楽に合わせて体を動かし、表現力を培う遊びです。
動画サイトにあるリトミック向けの動画を参考にしながら、一緒に取り組んでみましょう。リトミックは、リズム感を養えるほか、表現力を培うのにも効果的です。
最初から複雑な動きをするのは難しいので、リズムに合わせて体を動かしたり、音の大小に合わせて大きく・小さく動いたりして、簡単な動きから取り入れてみると良いでしょう。
1歳児と室内遊びをする際の注意点
1歳児と室内遊びをする際は、必ず大人と一緒に行いましょう。また、遊びに使った道具は、お子さまの手の届かない場所にしまっておくことが大切です。
さらに、身体を動かす遊びに取り組むときは、怪我をしないように周辺の環境に注意しましょう。テーブルや角があるものは周辺にないか、万が一転倒した際に備えて、クッションタイプのフロアマットを敷いておくのもおすすめです。
安全に十分配慮しながら、親子で室内遊びを楽しんでくださいね。
室内遊びで1歳児の成長を楽しもう!
子どもの身体が成長していくにつれて、室内遊びでできることは少なくなっていきます。家庭での室内遊びは部屋の広さが限られていることもあり、とくに身体を動かす遊びは1歳だからこそ楽しめる室内遊びです。
親子で室内遊びをしながら、「これができるようになった!」という成長を親子で一緒に楽しみましょう。