
「未就学児のうちから習い事をさせるべき?」
「そもそも未就学児の習い事をどうやって選べばいいの?」
このような疑問を持つ保護者の方も多いのではないでしょうか?
未就学児の習い事は運動能力の向上をはじめ、子どもの成長に多くのメリットをもたらします。習い事を通じて、子どもの運動能力や表現力、社会性を育むことができ、就学前の貴重な学習経験となるためです。そこで、未就学児におすすめの習い事トップ10と、習い事のメリットや選び方について詳しく解説します。
また、この記事ではその道のプロにお話を伺う「プロ育」の対談内容から、プロの視点から見た未就学児の習い事についても触れております。「プロ育」について詳しく知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
目次
未就学児におすすめ!人気の習い事ランキングトップ10
未就学児にはどんな習い事が人気なのでしょうか。そこで、学研教育総合研究所が2022年に男女4~6歳の未就学児に行った調査を元に、未就学時の習い事ランキングを紹介します。
参照:学研教育総合研究所 幼児白書Web版「幼児の日常生活・学習に関する調査」
1位:水泳(スイミング)
水泳は、特に人気のある習い事です。水の中での運動は全身をバランスよく鍛えられるので、基礎体力や運動神経の向上に役立つと言われています。
2位:英語
小学校で英語教育が必修化されたこともあり、英会話や英語塾、オンライン英語を習う未就学児が増えています。歌やゲームを取り入れた英会話など、楽しく学べる方法も増えているので、小学校入学前に「勉強」ではなく「遊び感覚」で英語に親しみやすいのもメリットです。
3位:体操教室
体操教室は、柔軟性やバランス感覚といった運動の基礎を学べる習い事です。跳び箱やマット運動を通じて体の使い方を学ぶことで、ケガをしにくい体作りにもつながるでしょう。
4位:通信教育
通信教育は自宅で学べるため、子どもに学習の習慣を身につけたいと思う家庭に人気のようです。保育園や幼稚園では習えない分野、難易度の勉強をさせたい場合に向いている習い事といえます。
5位:音楽教室(歌、楽器など)
ピアノ、バイオリン、リトミックなどの音楽の習い事では、リズム感や集中力が養われます。音楽を通じた自己表現力の向上にもつながるでしょう。
6位:塾
先生が直接指導する学習塾では、わからないところをその場で質問できる、他の生徒と一緒に学ぶことでモチベーションを上げられるといったメリットがあります。先取り学習に興味がある方にもおすすめです。
7位:サッカー、フットサル
サッカーは、近年人気が高まっていることに加え、他の競技に比べて比較的複雑な動きやルールが少ないため、未就学児でも楽しめる点が魅力です。ボール1つあれば、すぐ練習でき、体力作りにも向いています。
8位:ダンス
ダンスは、リズム感や表現力を育める上に、子どもが楽しみながら体を動かせる習い事として人気が出てきています。「体力づくり」「運動神経の向上」が期待できるのはもちろん、リズム力や表現力を磨けるという点で他のスポーツの習い事とは違った魅力があります。
9位:習字、書道
習字は、文字を美しく書けるようになるのはもちろん、集中力・忍耐力、正しい姿勢を身につけやすい習い事です。昔から習い事の定番として知られていますが、現代でも根強い人気を誇っています。
10位:そろばん
そろばんは、計算力や記憶力を鍛えるのに最適な習い事です。右脳を鍛えられるとも言われており、パソコンやスマートフォンで簡単に計算できるようになった現代でも、昔ながらの学習法として一定の人気があります。
その他、11位以降の習い事
- バレエ
- その他スポーツ
- 絵画教室
- 武道(柔道、空手、剣道など)
- プログラミング、ロボット教室
- 野球(軟式、硬式、ソフトボール)
- バスケットボール
- PCスキル(プログラミング、動画制作以外)
- ゴルフ
- ボルダリング
- スケート
- 演劇
- 将棋、囲碁などのボードゲーム
- 動画制作、編集
- 手芸や料理
上記はあくまで参考となります。重要なのは、子どもに合う習い事を選ぶことです。では、未就学児の子どもに合う習い事を選ぶにはどうすればよいのでしょうか。次の章で詳しく紹介します。
小学校入学前の未就学児に合う習い事選びのポイント2つ
習い事を選ぶとき、何を基準にすればいいのか迷いますよね。早速ですが、ポイントは以下の2つです。
- 子どもが興味を持てるかどうか
- 子どもの性格や特性に合っているかどうか
この2つを考慮することで、「楽しく続けられる習い事」を選びやすくなります。
実際に体操でオリンピック金メダリストの元日本代表亀山耕平さんも、未就学児に野球や水泳をまずはやってみて、自分に合うかどうか試したことが体操の出会いに繋がったと話しています。
体操 オリンピック元日本代表・亀山耕平さんが話す習い事の体験談
当法人が実施した体操 オリンピック元日本代表・亀山耕平さんへのインタビューの中で「未就学児に合う習い事の選び方」について亀山さんの幼少期の実体験を伺うことができましたのでご紹介します。
- 習い事はまずやってみることが大事
「未就学児の子どもはまだ自分の好みをわかっていません。そのため、まずは習い事をやってみることが重要だと思います。
実際に私も体操を習う他に、野球と水泳の体験をしたことがあります。野球では初打席で初ヒットを打ったのですが「何か違う」と思いました。水泳では怖さが勝ち「合わないな」と思いました。
私のように、色々な経験を積むことで自分に合う習い事に出会える可能性は高くなると思います。そのため、「自分にとっての好きって何?」を考える環境を用意してあげると良いのではないでしょうか。
具体的には、習い事を体験させるだけでなく、「楽しかった?」「どうだった?」と子どもに聞いてみるのが良いと思います。
- 親が子どもをよく見て向いていそうな競技を探してみる
習い事選びで重要な「親が子どもの様子をしっかり見る」ことの具体例として、亀山さんは以下のように語ってくれました。
「3歳から体操を始めたきっかけは、幼少期の頃、家で賑やかに遊ぶ私を見た母のすすめでした。幼少期の私は、テーブルに乗ってジャンプするとき、テーブルの端に指を引っ掛けて遠くに飛ぶ方法を、誰かに教わるわけでもなく自分で見つけてやっていました。その姿を見た母が『そういう細かい身体感覚があるなら、体操がいいのでは?』と、家の近所にある体操教室に入れたんです。母親が当時の私の姿をよく見てくれていたんだと思います。」
このような亀山さんのエピソードからも、まず経験を踏ませてみること、そして親が子どもの適性を判断するサポートを行う点が、習い事選びに重要であるとわかると思います。プロの世界で活躍した亀山さんの経験もぜひ習い事選びに活かしてみてください。
未就学児の習い事事情とは?習い事をしている子どもの割合とかかる費用
未就学児の保護者の多くが、
「未就学児のどれくらいの家庭が習い事をしているの?かかる費用はどのくらい?」
と、気になっているのではないでしょうか。
学研教育総合研究所が2022年に行った調査によると、以下の結果が出ています。
- 習い事をしている未就学児の割合は、全体平均で「56.1%」
- 習い事にかかる費用は、月平均「11,523円」
以上の調査から、未就学児の半数以上が習い事をしており、月に約1万円の費用がかかっていることがわかりました。これは、家庭における幼児教育への高い関心を示していると言えるでしょう。
ぜひ目安として参考にしてみてください。
参照:学研教育総合研究所 幼児白書Web版「幼児の日常生活・学習に関する調査」丨子どもが行っている習い事
参照:学研教育総合研究所 幼児白書Web版「幼児の日常生活・学習に関する調査」丨習い事にかかる費用
未就学児の習い事は「楽しく続けられること」が大切
未就学児の習い事は、子どもの成長をサポートし、新たな興味や才能を引き出す大切な経験になります。習い事にはさまざまな種類がありますが、何よりも大切なのはお子さんが楽しめるかどうかです。
「やらせてみたいけど、本当に合うかわからない…」と迷ったら、体験レッスンへの参加がおすすめです。お子さんの様子を見ながら、「楽しみながら続けられる!」 と思える習い事を見つけていきましょう。