幼児期の終わりまでに育ってほしい10の基礎を培い、幼児期からの一貫した小学校教育や生涯にわたる学習とのつながりを見通し、環境を通して子どもが主体的・対話的で深い学びができるようすることが大事になります。
主体的・対話的で深い学びを実現するためには、子どもたちが受動的になってしまう活動(大人が引っ張る活動)を行うのではなく、主体的(保育者が子どもたちに働きかけ、学びに向かわせる関わり)な活動ができるようにしなくてはなりません。
具体的には子どもたちが受動的にならざるを得ない活動を減らしていき、各々の発達段階に応じた活動を子どもが興味関心を持って自ら選択して学びに向かうようにしていきます。
このテーマでは、日々の保育から子どもたちが学びに向かう姿を追い、主体的な活動への要因から展開へと迫ります。
平成29年3月に公示された保育指針・教育要領の改訂に伴い、平成30年度から各教育施設において、新しい保育指針や教育要領に則った活動に取り組んでいくことになります。
今回の改訂では「知識及び技能の基礎」「思考力・判断力・表現力等の基礎」「学びに向かう力・人間力等」の基礎を育むこととされています。
幼児期に主体的な活動を行うには、乳児期からしっかりと育ちの基礎を育まなくてはなりません。
このテーマは主体的な活動を支える乳児期に獲得していきたい力を日々の幼児保育の中で振り返り、乳児保育で実践していきます。
園内での活動や遊びは保護者方からは「楽しそうだな」「面白そうだな」とポジティブに捉えられることもあれば、「遊んでばかりで教育してほしい」「同じことばかりしている」等のネガティブに捉えられることもあります。
保育者側からみれば遊びの中に学びがあり、活動や遊びが継続することにも学びがあることと理解していることと思います。
このように活動の意味を伝えきれず、相違が生じることがあります。
子どもたちの興味関心による主体的な活動になれば、保護者には理解されないこともあります。
子どもから保護者に伝わる日々の情報、キンディで表面的に伝わる活動だけでなく、活動のプロセスを共有し、家庭と保育園が思いを一つに協同することで今まで以上に学びに向かう子どもの育ちが生まれると考えます。
このテーマでは、家庭と保育活動のプロセスを共有し、子どもの育ちを両輪で支える実践を追っていきます。
保育は一人で考え、一人で行うものではありません。園全体で考え、チームで行うものです。
それは、一斉の関わりではなく、個々の興味関心に寄り添い、主体的・対話的で深い学びをするためには「子どもの主体的な活動を促す多様で適切な援助」が不可欠であり、多人数の子ども相手に一人では多様で適切な援助が難しいからです。なので、園全体でクラス間や職員間の課題を共有して話し合い、協力体制を築き、様々な視点からの工夫や自由な発想を話しあえる環境を整えていくことが大切になります。
自ら育つ、学びに向かう子どもの活動をサポートし、多様で適切な援助ができているかを多角的に検証し、課題を整理して新たな活動の実践に活かしていく一連の流れが体系的な学びとなっていきます。
そこで、このテーマは主体的・対話的で深い学びをするために必要な職員間の協同にフォーカスし、園全体で保育を展開する実践を追っていきます。
子どもが自由で主体的に遊べるように保育室などの環境構成を日々見直すことが大事になります。毎年同じ年齢でも興味・関心は全く違うため、保育士がクラ スの子どもたちの「今」を理解しながら物や場所を選ぶことや継続して遊ぶことができる環境を考え、検証と工夫を繰り返すことが大切です。
そうすることにより、子どもたちが主体的に遊べる環境が更新され、学びに向かうチャンスが生まれてきます。
また、第二の家庭として、子どもが環境と関わる様子を踏まえ、安心して過ごせると共にこれをやりたいと思えるように保育の環境を構成したり、関わり方を見直してみたりすることが大切です。
このテーマでは、学びに向かう子どもの姿を見ながら保育士同士で話し合い、工夫や試行錯誤を繰り返し、見直しを積み重ねていく実践をしていきます。
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