企業主導型保育に補助金は出るのか?助成金の条件と注意点とは

企業主導型保育の補助金のことを、もっと詳しく知りたいという方は多いのではないでしょうか?そこで、企業主導型保育の補助金のこと、補助金を受けるための条件について下記で詳しく紹介いたします。企業主導型保育で補助金が出るかどうかわからない、補助金を受けるためにはどうすれば良いのか教えてほしいという方のために、助成を受ける際の条件、注意点を項目ごとに説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。

企業主導型保育の補助金とは?

そもそも、企業主導型保育の補助金とは何かと疑問に思っている方も少なくないはずです。企業主導型保育の補助金は、 企業内の保育施設、保育サービスの設置を促すことにより、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭も安心して働ける環境を作ることを目的に運用されています。仕事と家庭の両立を目指す事業に対して支払われるのが、企業主導型保育の補助金なのです。 通常、認可を受けている保育園を利用する際は、自治体の定める点数制が適用されます。そのため、人気の保育園や激戦区の保育園だと夫婦揃って正社員でなければ、子どもを保育園に入れることができません。ですが、企業主導型保育事業であれば、親が就労条件を満たしていると、枠に空きがあれば入園することができます。

設置に関わる助成金

企業主導型保育事業の設置に関わる助成金として、積極的に保育施設設置を取り組む事業は、その開設費用を補助してもらえます。都内の場合だと、国(内閣府)の企業主導型保育事業による保育施設の整備に積極的に取り組む事業主に対して、その開設にかかる費用、備品などの購入経費を公益財団法人 東京しごと財団などが助成してくれます。助成の対象となるものとしては、安全柵や室内用安全マット、防犯カメラ、玩具等などが該当します。

■参考URL:公益財団法人 東京しごと財団

保育施設設置の際の費用が補助金として算出してもらえるのは非常に魅力的で、企業側の費用負担が軽くなります。

運営に関わる助成金

保育事業の運営にはそれ相応の費用が必要となりますが、企業主導型保育事業の助成金があれば、安心して保育事業を運営していくことが可能です。地域区分、定員区分、年齢区分、開所時間区分に保育士比率区分、この5つの区分における基準額を基礎とし助成額が算出されるのです。

さらには、延長保育も加算されるため、もし30分以上の延長保育を実施すると、その分だけ補助金が加算されます。仕事で忙しい方であれば、お子さんを夜間まで保育施設に預けておく必要がある方も多いのではないでしょうか?そのような場合、夜間保育加算もあるため、とてもニーズがあります。仮眠のための設備であったり、その他の夜間保育に必要な設備や備品を備えていたりする場合は、それらも補助金が出ます。

その他にも、非正規労働者受入推進加算、賃借料加算、連携推進加算、防犯·安全対策強化加算、病児保育加算などがあり、運営していくうえで必要な経費を補助してもらうことができるのです。ただし注意点として、1つの施設につき1回限きりしか助成金が出ないという点に注意しましょう。

助成金を受けるための条件

悩む女性

企業主導型保育の助成金を受けたいという方も多いでしょうが、その場合にいくつかの条件があります。当然のことながら、その条件に当てはまっていなければ助成金が出ません。そこで、助成金を受けるための条件と、注意点を紹介いたします。

申請のための4つの条件

助成金を申請するためには条件があり、すべてに当てはまることが必要です。まず、助成金の申請をするための条件が下記になります。

  • 子ども・子育て拠出金を負担している事業主であること
  • これから事業(保育事業のこと)を始めるためまたは新たに定員を増やすために自ら事業所内保育を設置する事業主
  • 上記2点を満たす事業所と利用契約を終結して保育事業を新たに実施・または定員を増やす事業所
  • 上記2点を満たす事業所の空き定員の枠を利用し、利用契約を終結して保育事業(本業とは別)として活用する事業所

上記が助成金を申請するための条件となるので、予め理解しておく必要性があります。そして、助成金申請の手続きの際には13桁の法人番号が必要となるので、法人登記をしておかなければなりません。

企業主導型保育の助成金を受ける際のポイント

企業主導型保育の助成金を受ける際には、さまざまなポイントがあります。それらをしっかりと把握しておかなければ、助成を受けることができず、保育事業に失敗してしまうことが考えられるでしょう。そこで、ここでは助成金を受ける上で気をつけておきたいポイント、注意点を解説いたします。

施設要件や職員配置基準を守る

補助金を受けたい場合は施設要件をしっかりと満たし、職員配置基準も守らなくてはなりません。極端に職員の数が少ない場合、子どもたちの面倒を見ることができませんし、人員不足によってさまざまな弊害が生まれます。そういった理由から、企業主導型保育の助成金を受ける際のポイントとして、保育士の数は足りているか、どのくらいの乳児たちの面倒を見る施設なのか、地域はどこか、など細かくチェックされます。そして、5歳の子よりも、よりもお世話が必要な0歳や1歳といった乳児の利用が多い施設であれば、それだけ補助金が多くなります。

きちんとした資金計画を作る

きちんとした資金計画を作ることで、補助金を受けられる可能性が高くなります。この資金計画がいい加減だと補助金を受けられずに運営が苦しくなる場合もあります。常に計画性を持って、しっかりと運営していけるようにしなければいけません。もし補助金を出してもらえなかったという場合、きちんとした資金計画が作れていないことが原因に考えられます。

助成金支給までにかかる時間に注意

助成金は申請してすぐに支給されるというわけではありません。審査期間が長いので、ある程度の時間がかかることに注意してください。流れとして、整備費であればまずまず申請入力と書類提出が必要です。入力内容や書類不備などがないか審査確認し、承認されれば助成決定となります。助成決定が完了すれば次は、概算交付申請が必要です。概算交付申請すると入力内容や書類不備がないか審査され、ここで審査に合格すれば、いよいよ助成金が支給となります。そして、工事完了後に報告し承認されれば、概算と確定額との差額を精算してもらうことができ、助成額確定が通知されます。

まとめ

子どもを迎えに来た女性

企業主導型保育助成金とは、仕事と家庭の両立を目指す事業に対して支払われる補助金のことをいいます。その助成金の支給にはいくつかの条件があり、助成金を受けるためには、施設要件、職員配置基準を守り、きちんと資金計画を作ることが大切です。そして、助成金の支給には時間がある程度かかるため、そのことも理解しておく必要があります。企業主導型保育の助成金を受けるために、必要事項をしっかりと満たしているかどうか、もう一度よく確認しておくことが重要となります。

企業主導型保育・企業内保育についてもっと詳しく知りたい方は、こちらにお問い合わせください。

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス
現在、都内22の認可保育園と認定こども園を運営する「社会福祉法人東京児童協会」と、企業主導型保育園や学童保育の運営、海外への保育事業を展開する「株式会社ONE ROOF」が主体となり、新しい子育て社会を実現していくネットワークです。