保育士の悩みランキング!人間関係、仕事量、待遇における解決策は?

日々の業務をこなす中で、悩みを抱えている保育士さんも多いのではないでしょうか。

仕事をする上で悩みはつきものですが、保育士という職業ならではの問題もたくさんあるでしょう。

そこでこの記事では、保育士の悩みをランキング形式で紹介していきます。

また、人間関係や仕事量、待遇などの悩みに対する解決策についても解説するため、少しでも前向きに仕事に向き合っていけるようにしましょう。

保育士は悩みを抱えがちな職業

保育士の仕事を詳しく知らない人からすると、「子どもと楽しく遊んでいるだけの仕事」という印象を持つ人もいるのではないでしょうか。

かわいい子どもたちに囲まれた保育士という職業に憧れ、夢を膨らませて就職する新人保育士さんも多いかもしれません。

しかし、実際の保育現場は想像よりも遥かに過酷です。子どもの命を預かっているという責任感に加え、複雑な人間関係や膨大な仕事量…そんな負担に見合わない待遇など、悩みは尽きません。

保育士離れが後を絶たず、資格を持っていながら異業種を選ぶ人が多い現状からも、保育士は悩みを抱えがちな職業であることがわかります。

では、保育士はどのような悩みが多いのでしょうか?ランキング形式で紹介していきます。

保育士の悩みランキング1位:子どもとの関わり方

最も多い保育士の悩みは、やはり子どもとの関わり方です。家とは違う保育園という集団の中での難しさに頭を抱える保育士が多いでしょう。

個人差や月齢差に合わせた関わりが難しい

当たり前ですが子どもは一人の人間なので、生まれた時から個人差があります。好きなものや苦手なもの、発達の速度などはまさに十人十色です。

また、同じクラスであっても4月生まれの子と3月生まれの子では約1年の発達差があります。

小さい子どもの1年は驚くほど違いがあるため、1つの部屋でその差を考慮しながら保育をするのは簡単ではありません。

安全を確保しながら一人一人に合わせた関わり方をする必要があるため、責任感や緊張感が必要です。

子どもとの信頼関係が築けない

特に経験の浅い保育士さんが抱えがちな悩みとして、子どもとの信頼関係が築けないということがあります。

子どもは大人をよく見ているため、「この人は自分のことをわかってくれるのか」「どれぐらいまで許してくれるのか」などを見極めたり試したりします。

子どもの気持ちに寄り添いたくても、何人もの子どもたちがいてやることもたくさんある中で一人一人と向き合うには限界を感じる方も多いです。

そのため、子どもによっては、うまくコミュニケーションを取れずに信頼関係を築くことが難しい場合もあるでしょう。

言葉かけや注意の仕方がわからない

子どもが危険なことやしてほしくないことをしてしまった時、言葉かけや注意の仕方がわからないという悩みも出てきます。

頭ごなしにりつけても、子どもは恐怖心を抱くだけで何がいけなかったのか理解しきれずにまた同じことを繰り返すでしょう。

この方法が絶対という正解もなく、一筋縄ではいかない難しさもあります。一人一人に合わせた言葉かけや、子どもが理解しやすい注意の仕方がわからずに悩んでしまう保育士さんも多いです。

保育士の悩みランキング2位:保護者との関わり方

保育士が子どもの次に頭を抱えがちな悩みは、保護者との関わり方です。大人同士のやりとりなのですが、子どもの問題を介しての接し方は簡単ではありません。

コミュニケーションの取り方に戸惑う

特に新人保育士や若手保育士が悩みがちなのが、保護者とのコミュニケーションの取り方についてです。

どんな言葉をかけたらいいのか、子どもの様子をどう伝えたらいいのか戸惑ってしまうときもあります。

さらには、挨拶や決まった声かけはできるが、それ以上のコミュニケーションが取れずになかなか距離が縮まらない、ということに悩む方も多いのではないでしょうか。

気を遣ってうまく信頼関係が築けない

若手保育士からすると、保護者のほとんどが自分よりも年上であることが多いでしょう。

また、まだ子育て経験がない保育士からアドバイスされることに抵抗がある保護者も一定数います。

そのような状況では、気を遣うあまりに避けがちになってしまったり会話がはずまなかったりと、うまく信頼関係が築けない原因になってしまうのです。

クレームに対応しなければならない

子どものこととなると、つい冷静な判断ができずにクレームを突きつけてくる保護者も中にはいます。

納得できなくても、園の運営を円滑に進めるために保護者の意見を受け止めたり謝罪したりと、感情を押し殺して対応しなければなりません。

理解し合うことが難しい保護者もいますが、子どもたちが園で快適に過ごすためには、保護者との良好な関係性が大切です。

保育士の悩みランキング3位:職場の人間関係

保育士の悩みとして次に多いのが、職場の人間関係です。

連携しながら保育を進める必要があるだけに、人間関係での問題を抱えると保育士のストレスは蓄積してしまうでしょう。

同僚とのコミュニケーションが大変

保育をする上で同僚とのコミュニケーションは欠かせません。

日々の保育中における役割分担や活動内容など、連携しながらチームとなって動く必要があるためです。

自分一人の判断で決めるわけにはいかないため、同僚と気が合う合わないに関わらずコミュニケーションを取りながら進める業務は、大変に思えるかもしれません。

先輩、後輩との関わり方が難しい

保育士は上下関係が厳しい職種で、先輩、後輩との関わり方が難しいです。

採用された年が早い人がクラスリーダーを任されたり、経験年数の長い人の意見に従わなければならなかったり、年齢が下でもリーダーなど責任のあるポジションを任されることもあります。

また、後輩ができると教育係として指導しなければならず、後輩の失敗も責任を負わなければならないこともあるのです。

保育観の違いによるストレスが大きい

職員同士の保育観の違いも保育士にとって大きなストレスとなります。

子どもにとって一番いいと思うことがお互いに違ったり、したい保育内容にズレがあったりすることもあります。

そのため、定期的に話し合いの場を設けながら保育観や業務意識をすり合わせることが重要になるでしょう。

保育士の悩みランキング4位:労働条件

他に保育士の悩みで多いことと言えば、労働条件についての不満です。

最近では知られることも多くなってきた保育士の低所得や労働環境の厳しさですが、やはり不満が募ってしまいますよね。

とくに悩みがちなものが以下の3つです。

  • 仕事量が多い
  • 給料が安い
  • 労働時間が長い

仕事量が多い

保育士は思っている以上に仕事量が多いです。

日中はもちろん子どもたちと遊んだりお世話をしたりするのですが、保育を始めるための遊びや環境の準備が必要となります。

さらに、あまり知られていないのが書類作成の多さです。

指導計画書や経過記録、クラスだよりや会議資料など保育業務に加えて数々の事務処理が必要なため、仕事量が驚くほど増えていきます。

給料が安い

子どもの命を預かる責任感や緊張感が必要な仕事であるにもかかわらず、保育士の給料は安いことが問題視されています。

仕事量に見合わない給料に、不満を募らせる保育士はとても多いのです。

さらに園によっては面接時の内容と待遇が変わったり、何年勤務しても給料が上がらなかったりして、モチベーションが続かない原因となっていることもあるでしょう。

ただし、近年では保育士キャリアアップ研修制度など処遇改善が図られているため、昔と比べて徐々に改善されていることも事実です。

労働時間が長い

保育士は先程解説したように、仕事量がとても多いです。

しかし、日中は子どもたちの保育を行っているので、それらの仕事をこなすためには残業しなければならない状況も多いです。

場合によっては休憩もまともに取れなかったり、休日出勤や持ち帰り残業をしたりと労働時間が必然的に長くなってしまいます。

仕事とプライベートをうまく切り替えることができずに、ストレスを抱えている方も多いかもしれません。

保育士の悩みに対する解決策は?

保育士の悩みに対する解決策は?

保育士の悩みランキング上位をご紹介してきました。ここでは、そんな保育士の悩みに対する解決策を解説していきます。

少しでも前向きに仕事に取り組めるようになったり、自分の置かれている環境を見直すきっかけになったりするでしょう。

先輩の関わり方や研修で学びスキルアップを目指す

新人保育士がまずすべきことは、一番身近にいるお手本である先輩の関わり方を見て学ぶことです。最初は全てのことに戸惑ってしまい、自分から動けないこともあるでしょう。

先輩の動きを見たり、子どもや保護者との関わり方を真似したりしながら、少しずつ慣れていくことが大切です。

また、定期的に開催される保育研修会には積極的に参加し、必要な知識を増やすことでスキルアップを目指すこともおすすめです。

相手の思いに共感し寄り添う姿勢を見せる

子どもでも保護者でも同僚でも、人間関係を良好に築くためには相手の思いに共感し、寄り添う姿勢を見せることが大切です。

自分の思いをわかってくれる人には、自然と心を開き今度は自分も相手の思いを理解しようとしてくれるでしょう。

苦手意識や先入観を持たず、一人一人としっかり向き合うことでお互いに理解し合える部分もあるはずです。

優先順位をつけリストアップなどの工夫をする

たくさんある仕事を効率的にこなしていくためには、優先順位をつける必要があります。

保育士は、保育だけでなく事務業務などさまざまな仕事があるため、煩雑になりやすいです。

したがって、あらかじめ優先度の高い業務を順番に処理できるよう心がけましょう。

気分転換や働く環境を見直す機会を設ける

ストレスの多い保育士という仕事を続けていくためには、うまく気分転換をすることが大切です。

自分の好きなことを思いきり楽しむ時間や、気兼ねなく話せる人と会う時間を定期的に作り、ストレスを発散させましょう。

場合によっては、今の職場が本当に自分に合っているのか、他にもっとのびのびと力を発揮できる職場があるのではないかなど、働く環境を見直せる良い機会になるかもしれません。

まとめ

保育士が抱える悩みをランキング形式でご紹介しました。

やはり人間関係の悩み、労働条件への不満や不安に思っている保育士は多いです。

働き始めて気づくことや、実際の保育現場を知らなければわからないこともあります。

しかし、職員同士の定期的な話し合いやキャリアアップ研修、仕事の優先順位決定などを少し意識するだけでも抱える悩みが少なくなるでしょう。

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス

ONE ROOF ALLIANCE ワンルーフアライアンス
現在、都内22の認可保育園と認定こども園を運営する「社会福祉法人東京児童協会」と、企業主導型保育園や学童保育の運営、海外への保育事業を展開する「株式会社ONE ROOF」が主体となり、新しい子育て社会を実現していくネットワークです。